原因や治療法について詳しく説明
【エクリン汗腺】
全身の皮膚に分布し直接皮膚表面に汗を分泌しています。運動や病気などで体温が上昇した時に分泌され、体温を調節します。精神的に緊張した時にこの汗腺より特に多くの発汗が起こります。成分の98%以上が水分なので、それ自体にはそれほど臭いがありません
通常よりも量が多い場合は「多汗症」と呼ばれます。「多汗症」は、学校の試験や仕事中、人前で話す時など緊張した時に汗をかきますので衣装に汗じみができたりします。
【アポクリン汗腺】
脇の下、耳の中、陰部、肛門周囲などに密集しています。汗には、脂肪分や蛋白質、糖、鉄、アンモニアがふくまれています。皮膚表面、毛についている細菌によって分解され独特の臭いを生じます。汗が多い場合には、汗の蒸発により臭いも拡がるので症状が増悪します。衣装の黄ばみの原因にもなります。

ワキガの遺伝
統計的には、欧米人の方は約8割がワキガの体質。 日本人の場合には欧米人に比べ非常に少なく、約1割程度。
ワキガ体質が東洋人に少ないのは、もちろん遺伝によるものです。 片親に症状があると約半分、両親にあると約8割のお子さんに遺伝します。
ワキガと多汗症
【腋臭症(わきが)】
わきの皮膚には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺という二種類の汗腺があります。エクリン汗腺は全身にありますが、アポクリン汗腺はワキの下、乳輪、陰部、外耳道、臍などにしかありません。エクリン汗の成分は、99%が水分ですが、アポクリン汗には、タンパク質、アンモニア、鉄分、脂質、脂肪酸など、臭いの元となる物質が含まれています。このアポクリン汗が、皮膚の細菌などによって分解されると臭いを発するもととなります。これが「わきが」なのです。
【多汗症】
汗をどれぐらいの量をかくから多汗症と定義はなく、自覚的な症状からの病名となります。また、太った人や緊張しやすい人、甲状腺機能の亢進している人などにも多汗症は見られます。多汗症はワキの下だけではなく、手足、顔といった場所にも起こります。その症状は、ワキの下から汗が流れる、ワキの下の黄ばみ、ブラウスにできる汗じみといったものが挙げられますが、その中でも特にワキの下は、身体と腕が閉じた状態が多く汗をかきやすい部位です。多汗症の人がすべて臭いが強いということではありません。
アポクリン汗腺やエクリン汗腺は、皮膚の浅いところから深いところにかけてありますので,2種類の汗腺をとる手術を行う以外に方法はありません。
治療のポイント
○術後7日間の治療が最も大切になります。
○術後の合併症をさけるために、しっかりと創部圧迫を行います。
○抜糸をするまで、軽い事務仕事や家事は可能です。
○手術翌日から入浴は可能ですが、腋の部分は濡らさないで下さい。
○3日目からは圧迫包帯が簡単なものになります。
○7日目に抜糸を行います。
○14日後からキズアトを良くするローションを塗布します。
○男性の方は、わき毛が減ってしまうので注意が必要です。
○体質等により、傷痕が赤く盛り上がったりした場合には、別途治療を行います。
○汗の量が0になることはありません。
○スポーツは2〜3週間後より可能です。
気になる術後のキズアトについて
当クリニックで手術を行われた方は、1年ぐらいでキズアトがほとんど目立たず、気にならない程度になります。ただし、ケロイド体質によりまれにキズアトが目立つ場合もあります。このような方には、内服薬・外用薬などを用いてしっかりと治療を行ってゆきます。
切開剪除法のキズアト
多汗症のみで手術を希望されない場合にはボツリヌストキシン注射をお勧め!
ボツリヌストキシン注射で汗だけをとめることができます。処置時間は、約10分で生活に制限が加わることはありません。効果の持続期間は、約半年程度。非常に手軽なので、とても人気のある治療法です。副作用の報告もいまのところ認められません。

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